ジェラール・フィリップ

1940〜50年代に活躍した
不世出のフランス俳優
星の王子さま
もうお星さまになってしまったのですが
私の心の中では永遠の貴公子として
いまなお輝きつづけているのです

<G・P映画>
ジェジェの映画は、観ている時だけでなく、
ふと映画のワンシーンを思い出した時に、その瑞々しさが鮮やかに甦る…
そんな魅力があります。
「男の世界」 1955(33) イヴ・アレグレ監督の社会派映画。ダム建設現場の様が訥々と繰り広げられていきます。建設技師ペラン役のG・Pは、労働者達に慕われ、本社の要請と板挟みになりながらも、ダム作りに心血を注いでいます。なんとなく「我が谷は緑なりき」を思い出しました。G・Pがバイクにまたがるシーンって珍しいかも。
「パルムの僧院」 1947(25) G・Pの代表作映画。G・Pはひたすら女の人を追いかけるファブリス・デル・ドンゴ役です(^^;)。オール・イタリア・ロケされた初めての仏映画。 監獄から脱出する場面はドキドキしますが、それもそのハズ!G・Pはスタントマンを使わずに18mもの塔からロープで降りたとのコト!役者魂を感じマス。G・Pが柵越しに愛する人を見つめる表情がなんともいえずたまりません〜(>_<)。黒い衣装が印象的。侯爵夫人役のマリア・カザレスも美しーです。
「赤と黒」 1954(32) 2度目のスタンダール作品の映画化。カラー作品。赤は軍人、黒は僧侶を表し、G・Pはどちらにも扮するのですが、断然黒い僧服が似合うのです!かなり野心的な役所(最後は愛に走りますが)で、モノローグがよく用いられています。
「ティル・オイレンシュピーゲルの冒険」 1956(34) G・P初監督作品。「花咲ける騎士道」を彷彿とさせるような、フランドル地方の英雄のお話。英雄といっても、道化役もこなしており、G・Pの鶏の真似も見れちゃいます。スケートで滑る姿も堂にいってます。

<G・P出演の原作>

「ル・シッド」
〜世界文学体系14〜
古典劇集より
(筑摩書房)
御存知、G・P十八番のコルネイユ作「ル・シッド」。なんたってジェラール様はこの舞台の衣装を着て眠っておられるのですから、数ある作品の中でも読まない訳にはまいりません!G・Pの役名は“ル・シッド”かと思いきやどこにも見当たらず、“ドン・ロドリグ”でした〜。(ル・シッドは、ロドリグの功績に対し与えられた称号
ドン・ロドリグは11世紀の
スペインに実在した騎士らしく、ロドリグは勇猛果敢な上に愛する女性に心をささげる…と実に非の打ち所のないヒーローで、父の名誉恋人への愛に葛藤するG・Pは、さぞハマリ役だったろうとうっとりするのです。(^^) 悲喜劇な作品で、32Pと読み易いのもウレシイ。

<G・Pイベント>

生誕80周年甦るジェラールフィリップ
星のない国
肉体の悪魔
トークショー&ライブ
生誕80年を祝って、2002年〜2003年にかけて開催された度目のジェラール・フィリップ映画祭。G・P初主演作の「星のない国」と長く上映できずにいた「危険な関係」が公開されました。
トークショー&ライブのイベントレポもあり。